こんにちは! 鈴木貴之(@shiogamabtc)です。
今回の記事はアメリカ留学中の高橋奈々さんの寄稿記事第19弾です。
少し間が空きましたが、是非続けてお楽しみください!
学校がUN Study Tourという国連研修会を開いてくれた
夏休みも終わるという8月の下旬に、ニューヨークに行ってきました。

なぜニューヨークなのでしょうか?その理由は、ニューヨークには国連本部があるからです。
私の学校では2年に一度、学校がUN Study Tourという国連研修会を開いてくれ、選ばれた20人ほどの生徒を国連に連れて行ってくれるのです。
研修会では働く方々と実際にお話し、国連がどんな役割を果たしているのか、どんな仕事内容なのかを知ることができる、ありがた〜い機会なのです。
国連のフルネームは「国際連合」といい、1945年に作られました。
沢山の人が亡くなってしまった第二次世界大戦が集結する頃、二度と同じ「過ち」を繰り返さないために、51カ国の国が協力して作った国際的組織です。
戦後から74年がたった今、国連に所属する国は3倍以上に増え、193 国になりました。

ニューヨークにある国連の建物は、「平和の工場」がモチーフになって建てられました。
193もの国旗の前にそびえ立つ建物に、性別、国籍、関係なく様々な職員の人々が出入りしているところを見ると、それだけでワクワクしていました。
まず一番初めに、国連のツアーに参加しました。

国連の第一印象
私の国連の第一印象は、「世界をまとめる司令塔」という感じでした。
どこかの大きな国が他の小さな国を束ねるのではなく、それぞれが相談・交渉しあって国際問題を解決していくようです。
その司令塔が加盟国である193カ国に近年発信した大事な情報の一つが、持続可能な開発目標と名付けられたSustainable Development Goals略して、SDGです。
SDGには、先進国も発展途上国も一緒になってそれぞれの国が達成できる17個の目標が含まれていて、2016年から2030年までの15年かけて取り組んでいくそうです。
(SDGsのロゴは国際連合広報センターのこちらのページでご確認いただけます)
日本にとって2の飢餓や、6の安全な水とトイレは関係ないように感じますが、5のジェンダーの平等や13の気候変動のための具体的な対策などなど、重要度(大)ですね。
個人的に驚いたのが、SDGなどの目標を設定しても、ある国に強制するということはできないということです!
最初に聞いたときは、「えー!(ズコー)」「そしたら目標を設定する意味あるの?」と思ってしまいました。
しかし、よくよく考えてみると、そもそもも目票とするものがなければそれぞれの国は経済的成長だけを求めてバラバラに行動してしまい、その結果、例えばますます多くの工場が建てられます。
すると工場が稼働する分環境は汚染され、多くの動物や魚が死んでいってしまいます。地球は暑くなり、綺麗な飲み水はなく、植物は枯れてしまい…
それを考えると、小学校や中学生で「廊下は走ってはいけません」という標語を生徒が意識しているように、SDGの様なゴールを持ち各国がその達成を意識して国を動かしていくことがいかに大事がわかりますね。
5にジェンダーの平等とありますが、これは個人的に重要なことだと思いました。
女性と男性が平等ではないと聞くとどこかの発展途上国で女性が教育を受けられずに働いていて男の子が大事にされている、という状況を考える人もいると思います。
しかし、 2019年に世界経済フォーラム(世界経済フォーラム・本部スイス・ジュネーブ)が出した男女に平等な権利があるかというランキングで、日本は153カ国中121位だったのです。
ちなみに、近隣の国である中国は106位、韓国は108位でした。日本は国が発展していても、世界的にだけではなく、東アジアの中でも順位がとても低いことがわかります。

SDGがあることで、普段気にかけないことでもこれらのゴールが日常生活に密接に関係していることがわかりますね。
国連や政府がSDGを強制することはありませんが、非政府組織であるNPO(非営利組織)や、とある企業が活躍してゴールを達成しようと尽力しています。
国連と聞くどこか遠くにあって自分は関わりがない様に思っていましたが、物を大切にする、電気や水は節約する、ポイ捨てしない、社会が変わってくれることを願って選挙に行くなど短で取り組めることはいくらでもあると気づかされました。
(後編へ続く)
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