こんにちは! 鈴木貴之(@shiogamabtc)です。
本日は私が主催している子供向け無料英語学習スペース「塩釜英語寺子屋」の日でした。
そこに来てくれた高校3年生の女の子から「長文読解が分からない」との相談を受けました。
この悩みは多くの高校3年生が持っているものだと思うので、その子にお話をした内容をここでもお伝えしたいと思います。
Contents
長文読解ができなくなった
さて、この生徒さんは英語が全く分からなかったのかと言うと、そういうことはありません。
中学3年生の時に寺子屋に高い頻度で来てくれてから、中学生の英語が分かるようになりました。
でもその後、高校生になってから忙しくなり一時期離れていた時期があります。
その間にだんだんと英語が苦手になり、特に長文読解が分からなくなってきたということで大学受験対策として再び来てくれるようになりました。
そして、「長文読解ができない」という相談を受けたのです。
でも相談後、自分がやらなければならないことが分かるようになり、目の色が変わりました。「これをやればできるようになる」という確信を持ってくれたのです。
その時に伝えた内容をできるだけ詳しくこの記事でもお伝えいたします。
ちなみに、今回お伝えする内容は細かいテクニック論ではありません。ひとつひとつの英語分を詳しく説明していく、ということはしません。
でも、方向性は明確に分かってもらえるように書いていきますね。
長文読解が全くできないという場合、2つの問題がある
長文読解が分からないという場合、見るべきポイントは2つです。
まず第一に、知らない単語が多すぎないかということ。
知らない単語が25%を超えるとほとんどの場合英文意味が分からなくなります。
20%ぐらいまではぎりぎり理解できる可能性がありますが、25%を超えると1/4が分からないということですから、それを頭の中で補完するのは非常に難しくなるでしょう。
英単語を知っているかどうか、語彙力があるかどうかは大学受験で重要です。
英語の語彙力がないという場合、まずはそれをつけるのが重要です。

次に、文法が分からないのではないかということ。
単語は全部知っているものなのに、意味が分からないということが起こります。
この場合は(広い意味での)文法が分からないということです。
このような状態の場合は自分が見落としている、もしくは忘れている文法があります。それを理解することが大事です。
何かの問題集を行っている場合は「解答&解説」本があればそれをしっかりと読む。もしくは日本語訳から使われている文法を読み解いていきましょう。どうしても分からなければ、学校の先生に聞いたり塾に通っているのであればそこの先生に聞くのも良いでしょう。
もし宮城県塩釜市周辺にお住みでしたら、「塩釜英語寺子屋」に来ていただくのも一つの手です。
単語力&文法への理解があるのに分からないという場合
基本的に英単語が分かり、文法が分かっていれば訳すことは可能です。
しかしながら、それでも分からないということがあります
そういう場合、考えるべきことは「文脈」です。
例えば、代名詞やthere、the+名詞などの言葉が何を指しているか分からないという場合、英文を理解できないということがあります。
そういう言葉はその文がある前までに出てきた言葉を言い換えているだけです。
私はよく生徒さんが訳す際に「it」を「それ」と訳していたら、「それって何?(このitは何を指しているの?)」という質問をします。
itは日本語に訳すと「それ」ですから、それですましちゃう子もいるのですね。しかしながら、「それ」が何を指しているか分からないと英文が分からないということがあります。
また、ひとつひとつの英文に集中してしまうがあまり、「前後のつながり」を無視して、その英文だけに集中してしまうということもよくあります。
長文読解はあるテーマで全体が構成されていて、それを伝える為に本文があるのです。
だから、文章はそれぞれつながっています。全く新しい前後の関係のない文章が出るということはないのです。
国語ではそれを読み解く練習をしますが、英語も一緒だということです。英語も言葉なのですから、国語と同じで文脈を読み解く力が重要です。
それがある人はより英語を理解できるようになります。例え英語力が同じだったとしても、読解力がある人の方が長文読解の内容を理解できるのです。
これは一長一短では身に尽きませんので、長文読解を解く時に常に「前後のつながり」を意識して読みましょう。
英語は記号ではありません。暗号を解読すると言うのではないのです。英語はあくまでもコミュニケーションの手段。意味のない記号の羅列ではありません。
そこが、英語の面白いところなんですね。
長文読解の英文の訳し方
長文読解が苦手だという場合、訳し方がへたくそと言うか、ぐちゃぐちゃになっていることがよくあります。
英文を訳す際にカギとなるのは「主語(部)」と「動詞」です。
その英文の主語(部)と動詞の見分けがつけば、英文の理解はカンタンです。
長文読解が苦手という場合、特に単語は分かるのに意味が分からないという場合、主語(部)と動詞の理解が間違っています。
英語はいつも「誰がどうする」が基本としてあります。それが英文の最初の方にあるのです。
だから、どこからどこまでが主部で、どれが動詞かが分かれば、「誰が」と「どうする」の間をその他の部分で埋めればいいだけです。
実際、「主語(部)と動詞を見分けて、しるしをつけて持ってきて」と言うと、長文読解が苦手な子は間違ったところにしるしをつけて持ってきます。つまり、主語(部)と動詞を見分けられていないのです。
だから、「長文読解が苦手」という場合は「主語(部)と動詞を見極める練習」をしっかりと行いましょう。どこからどこまでが主語(部)で(今日の寺子屋では主部が最大12単語ありました)、どれが動詞かを常に考えて読む癖をつけるのです。
そういう読み方をずっと行っていくことで、だんだんと何も考えなくてもそういう読み方ができるようになります。そしてそれができると意味も自然と分かるようになるのです。
「長文読解が苦手」な人はこの「主語(部)と動詞を見分ける」ことをやってみてください。そしてできていないと分かれば、それが分かるようになるまで意識して英文を読むようにしましょう。
授業中、自己学習中、いつ読むかを問わず、そういう意識で読むようにしてください。続けることでだんだんと変わっていきますよ。
長文読解で早く読むことができるようになる為に
「早く読める」為に必要なことは、英語を英語のまま理解できるようになることです。
詳しくはこちらの記事に書いてあります。

内容をかいつまんで説明すると、下記の順番で対策しましょうということです。
①英文を読むスピードを高める。頭を使わなくてもスラスラ読めるほどに。
②単語と英文の知識を広げる
③イメージのまま読む練習をする
この順で英文を読む練習をしていくと、英語のまま理解できるようになっていきます。
日本語に訳すとどうしてもスピードが遅くなります。だから、英語のまま理解できる力を身につけることが重要なのです。
長文読解が得意になる為の対策まとめ
今回の記事をまとめます。
1.「単語力」と「英文法への理解」を高める。
2.「文脈」を読み取ること、主語(部)と動詞を意識して読む癖をつける。
3.英語を英語のまま理解できるようになる
これらができるようになることで大学受験レベルの長文読解も理解できるようになりますよ!
この記事が、あなたが大学受験レベルの長文読解が得意になるきっかけになれば幸いです。