こんにちは! 鈴木貴之(@shiogamabtc)です。
今回の記事では「まんがでわかる「学力」の経済学」のご紹介をさせて頂きたいと思います。
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この本は特に「様々な新しいものがたくさん起こっているこの時代」に「伸びる子供の育て方」を、個人の意見ではなく学問として統計から知りたいという方向けの本です。
当記事では上記の方がこの本を読むべき3つの理由について、私自身がたくさんの子供たちと英会話教室を通して触れ合った中で感じたことを交えながらお伝えしていきます。
子育てに関する情報が様々に飛び交っている中、この記事を通して「子育てに関する信頼できる情報のひとつ」としてこの本をお手に取ってもらえるとうれしいです。
この本の特徴は「個人の意見」ではなく、「学問」であるということ
この本が他の一般的な子育ての本と違う点は、他の本は「個人の意見」であることが多いのに対して、この本で主張している内容は「学問」であるということ。
子育ての本で多いのは、「私はこんな子育てをしました!」という内容。
でも、それってたくさんいる子供たちの中の特殊な例なのかもしれません。
本の中でも出てきましたが、「勉強しなさい」と言われただけで勉強する子供は「特殊な例」なのです。だからそういう他人の子供を見て、「なぜ自分の子供は同じようにできないのだろう?」と思い悩むのは時間の無駄です。
それだけではなく、娘に母親が「勉強しなさい」というのは「小学校低学年の子供の学習に対する両親のかかわりの影響」というデータから見ると、なんとマイナスの効果しかないのです!(P.18)
そうです。
そんなアホなと思うでしょうが、実際に「言っても勉強しないんです」という保護者の方は多いです。
当教室では英検にチャレンジしてもらう時に「その勉強を助けてもらうこと」をお願いしています。母親でも、父親でもちゃんと一緒に勉強するとほぼ100%合格できるようになります。
でも、「勉強しなさい」と言ってほったらかしだと難しいんですね。
特に何をどうやっていいか分からないという場合、私が説明するだけでは足りません。保護者の方が私の説明を元にやっているところを見てあげること。これがとても大事です。
子供は褒めて育てるべきか?
世の中には「ほめると子どもはダメになる (新潮新書)」という本があるかと思えば、「ほめてほめてほめて育てましょう」という人がいます。
まあ、どっちの言い分にもそれなりに筋が通っているような気がします。
そう。どうしていいか分からない。そうなりますよね。
だからこその統計学なのです。
統計学上では、「自尊心を高めるようなメッセージを受け取ったグループ」と「受け取らなかったグループ」を比較した時に、「受け取ったグループ」の方が成績が低かったそうです。
「自分はできる!」という根拠のない自信をつけさせるようなほめ方をすると逆の効果が出るという結果が出たのです。
むやみやたらにほめると自分に対して根拠のない自信を持つ、つまりナルシストに育ってしまうことにもなりかねません。
P. 048
良い質問ですね。
この本では「どうほめればよいか?」について教えてくれますよ。
統計学的に見ていい先生とは?
ところで、いい先生ってどんな人なのかという話もこの本には出ています。
この本ではこのように言っています。
いい先生とは、子供の成績を「伸ばす」ことのできる先生です。
P. 119
ということは、ほとんどの生徒さんの英語力をアップさせることが出来ているから、私は「いい先生」のハズ!!
いいえ。
成績が上がることで、実は様々なものがアップします。
もちろん「子供の生涯年収」も・・・。
「ピア・エフェクト」
この本ではこのほかにも「ピア・エフェクト」についても言及されています。
学力の高い友だちの中にいると自分の学力にもプラスの影響がある
だから保護者はいい学校に入れることに躍起になり、中学受験などもその考えのもとにやるのでしょうが、ただ・・・
誰にとってもいいかというと、必ずしもそうではないかという結果が出ています。
「逆にマイナスの影響を受けたケースもある」そうです。
それ言っちゃうと読書の楽しみがなくなってしまうので言えません。
ここで出た例は私自身自分の英会話教室で実感しています。
同じ期間、同じ先生から学んだとしても、ピア・エフェクトにより急激に成長するケースやのんびり成長するケースなどがあるのです。
だからこそ、私の教室では「クラス編成」に最大限の気を配っています。
それが子供たちの成長を大きく左右していしまうからです。
また、別のページでは「日本の学歴ごとの生涯ごとの生涯年収の差」についても言及されています。
学歴によって生涯年収が1億円異なることもあるそうです。
ただし、学力と同じくらい大切なものがあることも伝えられています。
それは、「非認知能力」、つまり外からは認知できない能力のことです。
詳しい内容についてはここでもお伝えしたいところですが、書いてしまうとせっかくの読書体験を損なってしまいますのでお伝えしないでおきます。
ただ一つ言えるのは、この「非認知的能力」は、私の教室で学んでいる生徒さんたちはかなり鍛えられているなあということ!
私たちの指導は間違っていない。
そう思わせてくれる本でした。
この本を読む最大の利点
それは、このまんがの主人公のように、「子育ての情報に振り回されることがなくなる」だろうということ。
情報を鵜呑みにするのではなく、常に科学的根拠(エビデンス)がある内容なのかを考えられるようになることです。
これこそが、この本を読む最大の利点だと私は思います。
ぜひ、一度手に取ってお読みください。
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