こんにちは! 鈴木貴之(@takahanalee)です。
今回の記事では読者質問コーナーに寄せられた下記の質問に回答していきたいと思います。
Contents
小学6年生までにこの級の取得を目指そう!
“中学校に入るまで何級合格を目指せばいいのでしょうか?
単語学習中心でいいのでしょうか?”(8歳の男の子の保護者より)
さて、本日この記事で回答をさせて頂くのはこのご質問です。
もちろん、私がここでお伝えするだけが正解ではありません。
様々なケースがあると思いますし、子供たちは様々な個性を持っていますので、英検をこの通り取れなかったからと言って、それがマイナスかと言うとそんなことはありません。
あくまでも目安としてお読みください。
ではまず最初に、答えからお伝えしましょう。
小学生はこのペースで英検取得を目指せ!
ゴールから伝えると、
小学4年生 英検5級
小学5年生 英検4級
小学6年生 英検3級
これくらいのペースで良いでしょう。
正直あまり低年齢から英検を受けさせる傾向があることに私はあまり良いイメージを持っていません。
なぜかというと、英検3級くらいから長文読解が出てきて、日本語での知識のベースがなければ英語が読めたところで理解できないこともたくさん出てくるからです。
だから、ある程度世の中のことやいろいろなことに対しての知識がある6年生で3級にしています。
日本語で読んでも難しく感じる内容であれば、英語で読んだらより難しいのは当たり前。そんなに急いで取る必要はありません。
例えば、「小学3年生で英検2級を取りました!」なんて話をたまに聞きますが、「だからどうした」と言うのが本音。
小学生で英検2級取ったからと言って実利があるかと言うと、ないといい切れてしまうのではないかと私は考えています。
それは、エゴだと思う。
親のエゴ。そして教室に通っているのなら、教室のエゴ。
だって、「うちの子供は小学3年生で英検2級に合格したのよ!」って自慢できるのは親。
あと、「うちの指導で生徒さんが小学3年生で英検2級に合格しました!」と自慢できるのは教室の先生・運営者。
それはそれですごいけど、そう言われたらこう聞いてみたら良いでしょう。
「だからどうした?」
と。
多くの場合、それに答えられないでしょう。自慢している親にそう言ったら、「え? 3年生で英検2級ってすごくない?」くらいしか返せません。それがどのように子供たちの将来につながるかまで話せることはほぼないでしょう。
教室の先生にとってみたらそれで生徒さんが増えれば御の字ですが、それって子供にメリットありますか?
なお、子供が自分から「取りたい!」という場合はそれを否定しているのではありません。その場合は「大いに頑張りなさい!」と励ますでしょう。
でも、「親が自慢できる」「教室の先生が自慢できる」以外のメリットがないのであれば、挑戦する時期ではないと私は思います。
良い質問だね!
小学4年生で英検5級、5年生で4級、6年生で3級を取るメリット
このように取るメリットは、「中学校でできるだけ子供たちの負担を軽くしてもらいたいから」。
私はもともと「英検なんて中学校に入ってからでいいんじゃない?」と思っていました。それほど価値を感じられなかったですし、本格的に文法の勉強を始めてからでよいのではないかと考えていたのです。
しかし、英会話教室を6年運営してきて、それは間違っていることに気づきました。6年運営してたくさんの生徒さんたちを見てきて分かったことは、
中学生は、めっちゃ忙しい
ということ。
本当に忙しいのです。死ぬほど忙しい。部活によっては殺人的なところもあります。
英検は年に3回あります。でも、それぞれのタイミングで忙しい時期と重なることが多いのです。
英検第1回目は6月ですが、これは部活の総体にぶつかっていることが多いです。
第2回目は10月ですが、9月に部活の新人戦、そして9月下旬~10月下旬で定期テスト。
第3回目は1月下旬ですが、定期テストと重ならなければ比較的英検の勉強をしやすい時期でしょう。
ほとんどの場合、年に一回しかチャンスがありません。部活や他の勉強をしながら英検の勉強をするのは至難の業です。
でも、中学生のうちに英検準2級、ないしは2級を取ると高校受験に有利になります。私立によっては特待生扱いで入学させてくれるところもあります(学校によって違うので調べてくださいね)。
ということは、中学生のゴールを英検準2級(ないしは三級)と設定した場合、準2級は高校2年生終了レベル、2級は高校生卒業レベルなので、その分の勉強量を考えると尚学卒業までに3級を取っておくというのは論理的です。
正直言って、ものすごく忙しい中学生に中学に入学してから「順番に英検を取っていけ」というのはかなり厳しいです。
6年生で3級を取るもうひとつのメリット
そして、もうひとつのメリットがあります。
それは、6年生で3級を取るということは、中学三年生終了レベルの知識を勉強しているということです。
でも、実際は3級を持っていても3級の実力はありません。すべてわからなくても合格できるからです。
小学生低学年で3級を取ってしまうと、中学に入るまでにかなりの部分が抜けていきます。英語に触れる時間がなければないほど忘れます。
また、英検準2級や2級の知識を持って中学生になっても、そのレベルに行くには高校まで待たなければなりません。その間にいろいろとあって、忙しいのでその内容は忘れてしまうでしょう。
だから、忘れない程度の時間的間隔で英検を取っていくと良いのです。
小学生は比較的時間がとりやすい時期です。
その間に4年生で半年をかけて5級を取り、3~6ヶ月ほど復習をし、5年生では4級を同じようにやり、6年生では3級を同じようにする。
そうすることで後々に残る知識が身につきます。

英検学習は単語学習中心で良いのか?
さて、ここではもう一つの質問にお答えしましょう。
もし、お子様が英語学習が初めてなのであれば、こちらの記事をご覧ください。

(質問に対して答えているので「小学1年生で英検受験するには?」と言う記事になっていますが、推奨はしていません)
この記事の順番で学習することでしっかりとした実力をつけることができるでしょう。
なお、5級は単語中心で大丈夫です。なぜなら、単語の意味が分かれば文法はそれぞれ現在形しかありませんので、ほぼ理解できるでしょう。
しかし、4級以降は過去形・未来系も出てきます。英文の「時間軸」への理解がないと途端に難しくなるので、文法の勉強もしっかりと行いましょう。
5級の時点から文法に気を配っても良いですが、単語だけで5級に受かった場合、4級を受ける前にしっかりと復習しましょう。
このあたりの話は詳しくは下記の記事でお伝えしています。

今回の記事のまとめ
では、今回の記事のまとめです。
小学生では下記を目安に英検を取得。
小学4年生 英検5級
小学5年生 英検4級
小学6年生 英検3級
中学生では受験する高校に応じて準2級~2級を目指す。
5級の取得には単語中心の学習で大丈夫ですが、4級以上は文法への理解が重要。
参考になれば幸いです!
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