日曜日にあった塩釜英語寺子屋でのできごと・・・。

その日は一学期の中間考査が終わった後だったので、たくさんの生徒さんがテストの答案用紙を持ってきて、復習していました。
「分からないところをしっかりと分かるまで理解すること」
これを怠ると、途端に英語が分からなくなっていきます。
だから、テストで間違ったところは次に同じ問題が出てきてもしっかりと回答できると確信を持てるまで復習し、どうしても分からなければ聞くようにお話をしています。
塩釜英語寺子屋は自分で勉強するのが基本。教えるということはありません。ただし、分からないところがあれば懇切丁寧に分かるまで指導します。
それを分かっている生徒さんたちは黙々と自分で勉強をします。

時々「少しくらい聞きに来ても良いんじゃない?」と思うことはありますが、本当は聞きに来ない方が良いのです。聞きに来ることが多ければ、それだけ分からないということなのですから・・・。
しかし、生徒さんが私のいる教室の前にやってきました。聞きたいことがあるようです。
生徒とのやり取り
「おお、どこだい?」
問題用紙にはこのように書かれてあります。
あなたの夏休みの予定は何ですか?
What are your ( )for the summer vacation?
「なるほど」
塩釜英語寺子屋では先輩が後輩に教えることを推奨しています。教えることで先輩は学ぶことができ、かつ後輩にとっては年齢が違うので聞きやすいからです。
さて、このような時、どのように教えるか?
教え方によって先生の考え方が分かるのです。


私の教え方:生徒に自分で気づいてもらえるように質問する
私の教え方は、ストレートではありません。
「ここは、こうだからこうなんだよ」
そんな教え方は絶対にしません。
なぜなら、私の考えは「教えられたことは忘れる」だからです。
だから、私の基本姿勢は「教えない」なのです。
いやいや。キャッティー。ちゃんとあるよ。
「教えない」というのは「答えをストレートに教えない」のであって、決して何も教えないというわけではありません。
では、どのように答えを発見してもらったかを見ていただきたいと思います。
実際のやり取りを再現
「じゃあ、この答えを導くために、いくつか英語の知識について質問するね」
「まず、基本だけど、この文章の文法は何かな?」
What are your ( )for the summer vacation?
「その通り! じゃあ、be動詞は何個ある?」
「OK。じゃあ、英文を作る時に、その3つのどのbe動詞を使えばいいかはどうしたらいいか分かる?」
「ピンポーン! じゃあ、どういう主語の時にどのbe動詞を使う?」
「いい線いっている! areは複数の時とyouもあるね。三人称は単数の時のみis。amはその通りだね。これは、代名詞で覚えちゃえばいいよ」
話の流れが変わるので会話としては書きませんが、代名詞7つはしっかりと覚えましょう。代名詞7つとはI you he she it we theyのこと。一年生の時に習う「代名詞」、I my me mineとかやったあの呪文のようなあれ。あれは英語理解に欠かせないのでしっかり覚えましょう。

「じゃあ、次はこの英文の主語を考えよう。どれが主語だと思う?」
What are your ( )for the summer vacation?
「yourは”あなたの”という意味でしょ。主語は”~は”という日本語のところだよ」
「正確にはyourも入れてね。じゃあ、おさらい。どのbe動詞を使うかは何で決まるんだっけ?」
「そう! でもこの文章の場合は、主語は決まってなくて、be動詞は決まっている。be動詞はどれ?」
「じゃあ、areはどういう主語の時につくんだっけ?」
「そうだね。じゃあ、先ほどの質問、このカッコに入るのがplanじゃなくてplansになる理由は分かった?」
「その通り!」
なんでこんな生徒にも自分にも面倒くさいやり方をするのか?
このやり取りはわざとやっているのです。
ひとつは先ほども言った通り、考えてもらって答えにたどり着いた方がより頭に残りやすいから。
あとは、「問題が一つ分からないという背後には、実は分からないこと、忘れていることが積み重なっていることがあるから」なのです。
この場合は、①文法の種類、②be動詞の種類、③どのbe動詞をどう使うか、④代名詞の知識があり、それらを有機的につなげると答えが分かるようになるのです。
ちなみに、この「頭で分かる」というのは英語学習者としてはまだまだ初心者~中級者。ある程度の量をこなすと「上級者」となり、そうなったら感覚的に「おかしい」というのが分かるようになります。これが目指すところです。
ちなみに、小学6年生でこのレベルに達している生徒さんが当教室にはいます。末恐ろしい・・・。
英語が難しいと感じている中学生へ
英語は一つ一つ理解していればほぼ理解できます。
だから、もし英語が難しいと感じているとしたら、どこかに「足りない知識」があるのです。
だから、「英語が苦手」 → 「英語が得意」になるには、この「足りない知識」が何かを発見し、それをしっかり理解していくことが重要です。
① 英語は答えを自分で見つけよう。
② 英語が苦手だという時は、どこかに「足りない知識」がある。
③ 「足りない知識」を理解することで、英語が得意になれる!
この記事が参考になれば幸いです。^^
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