私が中学生に英語を教えていて感じていることは、文法への理解が足りないと中学英語は理解できないということです。
それもそのはず、中学英語とはイコールで文法のことだからです。
英文法が分かれば、中学英語はカンタンになります。
でも、ここで中学生に質問しても答えられない問題があります。その質問とは、
「なぜ、異なる英文法を覚えないといけないのか?」
というもの。
中学一年生で習う英文法にはbe動詞、一般動詞、現在進行形、命令文、そして助動詞(can)がありますが、なぜ様々な文法を覚えないといけないのでしょうか?
その答えが分かれば、「be動詞と一般動詞の違い」はすぐに分かります。
今日の記事では、今まで英語が苦手だったとしても、終わりまで読むことで一年生で習う文法の違いがしっかりと分かるようにお伝えしていきたいと思います。
(前回の「中学生に自分に伝えたいこと」はこちら)

be動詞と一般動詞の違いは意味の違いだ!
先に結論から言いましょう。
文法の違い = 意味の違い
です。
異なる文法を習う必要があるのは、違う意味の表現ができるようになる為です。
そう考えるとbe動詞と一般動詞の違いは一目瞭然です。
まず、意味が違うのです。
こういう表現の時はbe動詞、こういう表現の時は一般動詞と使い分けます。
具体的に言うと、
be動詞の意味: ①~は~です。②~は~にいます。
一般動詞の意味: ~は~します。
となります。
be動詞は動きがない表現、一般動詞は動きがある表現と言っても良いでしょう。
一般動詞と現在進行形の違い
では、一般動詞と現在進行形の違いは何でしょうか?
これ、ごっちゃにして覚えてしまう中学生が多いのです。この二つは明確に異なります。
もちろん、意味が異なります。
一般動詞は、「普段やっていること」です。
I play tennis. は「私はテニスをします」と訳されますが、これって一見すると分かりにくいんですね。
「今」するようにも見えますし、「これから」するようにも見えます。日本語だけを見ても理解しにくいのはその為だと思います。
でも、この文章の意味は「私は(ふだん)テニスをします」という意味なのです。
I am playing tennis. は「私はテニスをしています」と訳されます。これは分かりやすいですね。「今していること」を表すのです。
もし英語が苦手だ、文法の違いが分からない、そういう場合は、意味が違うんだよと覚えてもらえたらと思います。
英文法は並び方に意味がある。
もう一つ、英文法を理解するために重要な考え方をお伝えします。
それは、「英文法は並び方に意味がある」ということ。
どういう順にどういう単語を並べるとこういう意味になる、と決まっているのです。
だから、順番を間違うと途端に意味が分からなくなります。
日本語には「てにをは」があるので順番がずれても意味が理解できるようになっています。しかし、英語にはそれにあたる言葉がないので、単語の並び方が「てにをは」の意味を有しているのです。
だから、単語を並べる順番を覚えましょう。難しいように感じるかもしれませんが、英語には並び順が決まっているというのは、逆の発想をするとそれさえ覚えてしまえばカンタンだ、どいうことです。
一度覚えてしまえば、多くの中学生が苦手に感じる「並び変え問題」は一番簡単に答えられる問題になりますよ!
英文法=英単語を並べる順番の覚え方
まず大事なのは、すべての英文法には肯定文、否定文、疑問文の3つの形があるということを知ること。
それ以上はありませんし、一つだけ、二つだけということもありません。必ず三つの形があります。だから、その三つを覚えれば良いということです。
一つ一つ見ていきましょう。
【be動詞】
肯定文 主語 + be動詞 ~~~.
否定文 主語 + be動詞 + not ~~~.
疑問文 be動詞 + 主語 + ~~~?
答え方 Yes, 主語 + be動詞. / No, 主語 + be動詞 + not.
【一般動詞】
肯定文 主語 + 動詞(s) ~~~.
否定文 主語 + don’t/doesn’t + 動詞 ~~~.
疑問文 Do/Does + 主語 + 動詞 ~~~?
答え方 Yes, 主語 + do/does. / No, 主語 + do/does + not.
【現在進行形】
肯定文 主語 + be動詞 + 動詞ing ~~~.
否定文 主語 + be動詞 + not + 動詞ing ~~~.
疑問文 be動詞 + 主語 + 動詞ing ~~~?
答え方 Yes, 主語 + be動詞. / No, 主語 + be動詞 + not.
この型を覚えましょう。最初は難しいかもしれませんが、この表をもとに文章を作っていくことでだんだんと表を見なくても覚えられるようになりますよ。
ポイントは、
① be動詞と一般動詞の原形は同じ分に入ることはない。
② 答える時は、「聞かれたとおりに答える」。
これをしっかり頭の中に入れておくと、間違いないですよ。
では、今日のまとめです。
① 英文法の違いは意味の違いだと理解する
② 英文法は並び方に意味がある。
③ 意味の違いと並び方を覚えると、文法の違いが分かるようになる。


