学校英語は今まで読み書き中心だったのに、これからどんどんスピーキングが重視されていくようになります。
調べてみると、いろいろな自治体の公立校でスピーキングテストの実施の導入が決まってきています。
大阪府教委は、今春以降の府立高校入学者に、英語の「スピーキングテスト」を在学中に課す方針を決めた。受験教育を手掛ける民間事業者に委託して独自のテストや教材を作り、教員自らが評価する想定。現在の高校1年生が受ける2020年度開始の大学入学共通テストを見据えた対応だが、専門家からは「教員の負担増」を懸念する指摘も上がる。
東京都教育委員会は2017年12月14日午後に、都立高校入試において英語で話す能力を評価するスピーキングテストを導入することを決めた、という報告をおこないました。
試験方法や配点方法、受験料、導入時期などを2018年度中に検討し、2019年度から試行する方針とのことです。
今は大都市圏がメインのようですが、これからどんどんと地方にもこの波が波及していくでしょう。
ではなぜ、このようになっているのかというと、「現在の高校1年生が受ける2020年度開始の大学入学共通テスト」の影響です。2020年度から大学入試が変わるのです。
では、具体的にどのように変わるかというと、下記の河合塾のページに詳しく書いてありますので参照してください(英語以外の内容も掲載されています)。
英語は民間試験活用を基本に
英語は実施形態を含めて大きく変わります。民間の資格・検定試験を活用して4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価するものになります。
グローバル化が急速に進展するなか、英語のコミュニケーション能力を重視する観点から、大学入学者選抜でも4技能を評価する必要性が示されてきました。現行のセンター試験は「読む」「聞く」の2技能の評価に留まっているとされ、新テストでは4技能を評価する方向で検討されてきました。しかし、センター試験のような大規模な集団に、同日に一斉に「話す」「書く」に関する試験を実施するのは難しいものがあります。そこで、すでに4技能評価を行っている民間の資格・検定試験を活用することが提示されました。
大学入試センターは、大学入学者選抜における資格・検定試験の活用を支援するための仕組みとして大学入試英語成績提供システムを立ち上げました。2017年11月にシステムに参加する試験の要件を公表、参加試験を募りました。2018年3月末に参加要件確認結果が公表され、2020年度の最初の共通テストで活用される7団体24の資格・検定試験が決まりました。
こう変わる!大学入試 ~2020年度からセンター試験に代わる試験を実施~(リンク切れ)
この記事では、このような時代に子供たちが今からできる大学受験対策(英語)についてお伝えしたいと思います。
高校生になってからいきなり対策しろと言われても「時間が足りな過ぎて対応しきれない!」ということもありますので、お子様が今何歳であれ、今から始められることをお伝えしたいと思います。
リスニング対策は耳が英語になれていることが最も大事!
まず最初にお伝えしたいことは、耳の対策をしっかりしましょうということ。
私が教室で幼児から大人まで英語を教えていて分かったことは、「リスニングがしっかりできる」為には二つの問題をクリアしなければならないと言ことが分かりました。
一つ目は、「音が聞こえるかどうか」。
日本語の音の幅は狭いので、音の幅が日本語よりも広い英語の音が聞こえにくいのはそれが理由です。耳は大きくなるにつれて「普段聞いていない音」は聞こえづらくなっていきます。
幼児の時に英語を始めるとネイティブの先生の音を真似するのは比較的容易ですが、小学生高学年から始めるとまずそこで苦労するというのは、経験的にも分かっていることです。
ただし、英語を小さいうちから習わないとこの問題はクリアできないのかというとそうでもありません。重要なのは、子供の生活圏内に英語の音があるかということ。
普段から英語を音に触れていれば、自然と耳は聞いていますので、聞こえる音の幅が広いまま成長できます。
ではその為に何ができるかというと、家庭の中で英語の音を流す、これだけで良いのです。例えば、洋楽が好きであればそれを流す。それだけでOKです。集中して聞く必要はありません。
ただ、おススメな音楽はあります。オールディーズと呼ばれる、昔ながら音楽の方が発音がはっきりしていておススメです。例えば、
もしくは、
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こんなのもおススメです。
こういう曲をかけっぱなしにしておきましょう。DVDでも良いですが、CDの方が気楽です。
もう一つおススメなのはNHKの基礎英語シリーズ。これをしっかりやっておくだけでもリスニング力は相当つきます。
小学3年生以上であれば最初だけ手伝ってあげれば自分一人でもできるようになりますので、成長してきたらこちらの導入も考えてみてください。
基礎英語1は英検5級(中学一年)、基礎英語2は英検4級(中学二年)、基礎英語3は英検3級(中学3年)くらいのレベルです。
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二つ目は、「英単語、英文法が分かるかどうか」。
これは単純に単語と英語を覚えましょうねということです。
いくら音が聞こえても、単語が分からない、文法が分からないでは意味が分かりません。
コツとしては、英単語は英文と一緒に覚えるのが効果的です。単語だけ覚えても文章を作れなければ意味がないからです。文章のどこにその単語が入るのか、入れられるのかを理解するには、例文と一緒に覚えるのがベストなのです。
また、英文法は学校と同じところを予習・復習するのはもちろん大事ですが、全体的に見ること、俯瞰するとより覚えやすくなります。色々な文法の意味と作り方を比較していくことでそれぞれの違いが明確になり、分かりやすくなるからです。
(定期テストでの良い点数の取り方は下記の記事を参照ください)


スピーキングができるようになる方法とタイミング
次にスピーキングについてお話をしたいと思います。
スピーキングで大事なのは、「話せば話すほど話せるようになる」というのが基本だということ。
つまり、スピーキングができるようになるには、リスニングばかりやっていてはダメ、ライティングばかりやっていてはダメ、リーディングばかりやっていてはダメだというのです。
なぜダメなのかというと、口が動かないからです。
使わない筋肉が動かないように、話す練習をしないと英語は話すことができないのです。

だから、スピーキングに対応するため話せるようになる為には話す必要があります。
ただ、話せるようになるにはタイミングがあります。英会話教室に通っていないという前提で話をすると、最も良いタイミングは高校受験終了後です。
中学3年生の文法知識をしっかり勉強した後で、それを使う時間をがっちりとるのです。そしてそれを継続していくこと。
これができれば「英語が話せる高校生」になるでしょう。
もちろん、最初の二ヵ月は話したくても話せないかもしれません。でも継続していくことで、必ず話せるようになるでしょう。
ただ、問題はスピーキングの場合は「話す相手」が必要だというところ。話す相手がいなければ話せるようにはなりません。相手がいてこその会話ですので。
昔は英会話スクールくらいしか(特に地方は)英語を使うチャンスはありませんでしたが、今はネットにさえつながっていればどこでも英語で話すチャンスはあります。
DMM英会話や他のオンライン英会話であれば、一対一でしっかりと会話をする時間が取れます。英単語力と英文法にある程度自信がついてきたら、オンライン英会話から始めてみるのも良い方法です。
スピーキングはいきなりやれと言われてできるものではありません。スポーツと一緒で、日々の練習が本番に活きてくるのです。
① リスニングを鍛えるためにたくさん英語の音に触れさせる。
② スピーキングは高校受験終了後のタイミングで始めるのがベスト!
③ どちらも普段どれだけやれているかが大事。
この記事がお役に立てばうれしいです。
